古来からはちみつは傷薬として活用されてきました。
それは、はちみつの殺菌力に気づいていたからだとされています。
では、はちみつの殺菌力の仕組みや実際に傷につけるときのポイントなどを見てみましょう。

どの程度殺菌力があるのか

「ハチミツと代替医療(パラメ・マン/リチャード・ジョーンズ編)」によると、抗生物質などの投与で治癒しなかった傷にはちみつを塗ったところ、著しい改善を見せ、無菌状態になったケースが数多くあるとのこと。

Web上では「ハチミツの殺菌力を調べるために、ハチミツに細菌を混入するという実験を行なっています。それによると赤痢菌は10時間以内で全滅、パラチフス菌は24時間以内、腸チフス菌は48時間以内に死んでしまったそうです。」という記述をよく見ますが、真偽のほどは分かりません。

はちみつの殺菌効果の仕組み

どのような仕組みで、はちみつは殺菌力を発揮するのでしょうか。

糖度が極端に高い

はちみつの糖度は80%以上。
このように糖度が高い環境に細菌が入った場合、どうなるでしょうか。

浸透圧の関係で、糖度の低い細菌の体内の水分が糖度の高いはちみつの方に移動する現象が起こります。
そのため、はちみつの中で細菌が繁殖することなく、生存することもできません。

過酸化水素を発生する

はちみつに含まれる「フルコースオキシターゼ」という成分は、水分と反応してグルコン酸を生み出しますが、この反応によって過酸化水素を発生させます。
これは活性酸素の一種で、細菌を死滅させる効果があります。

この反応に必要な水分とは、空気中に存在する水分程度の量で充分ですので、あえて水分を加える必要はありません。

はちみつを傷に塗るときのポイント

傷口に適量塗る。これだけ。
あえて加えるなら、はちみつを塗った箇所に触ってベタベタすることが無いように、ガーゼなどでかぶせましょう。
はちみつがガーゼが傷口に張り付くことを防いでくれるので、治りも早くなります。

まとめ

こんなに簡単で、症例もたくさんあって、害がないなら試す価値ありですね。
抗生物質に耐性を持つ細菌が増えてきたことからも、はちみつの殺菌力に注目が集まっているようです。