冬を迎えて気温が下がってくると、はちみつは結晶して白く固まることがあります。
決して腐ったとかカビたとかいうことではないのですが、使いにくくなってしまうので何とかしたいという方は多いでしょう。
そこで、手間のかからない方法は無いか、ということで実験してみました。
結晶化の仕組み
たまに「結晶しないはちみつはニセモノでしょ?」と考えている方がいらっしゃいますが、その考えは正しくありません。
ホンモノのはちみつでも、結晶しやすいものとしにくいものがあります。
結晶化の仕組みは、「花粉」と「ブドウ糖」によるものです。
花粉を核として、周囲にブドウ糖が結びついたものが沈殿し、徐々に白く固まっていきます。
そのため、ホンモノのはちみつであっても、「花粉があまり入っていないもの」「ブドウ糖より果糖の割合が高いもの」は、結晶化しにくいと言えます。
詳しい仕組みはこちらの記事をご覧ください。
はちみつが白く固まるのはカビではなく「結晶化」です
温度がポイント
室温が14℃~15℃程度が一番結晶しやすいと言われています。
そして結晶したものは、温めてあげると元に戻るのですが、この時の温度には気をつけましょう。
生はちみつの場合、あまり高い温度にしてしまうと本来含まれている酵素やビタミン類が破壊されてしまいます。
35℃を超えると徐々に壊れ始めると言われています。
せっかくの健康・美容効果が薄くなってしまいますので注意しましょう。
ぬるま湯で湯煎するのが一番いいのですが、温度調整をしながらの作業はなかなか面倒なものです。
そこで、ちょうどいい温度で湯煎できる方法を考えてみました。
それは「お風呂に浸ける」です。
ちょうど大掃除も終わったところなので、実践してみましょう。
お風呂に浸けてみた
完全に白く固まった状態の生はちみつ。
山中湖はひまわりの蜜が多く含まれていますが、ひまわりは花粉が多く混ざるため、結晶しやすいはちみつと言えます。
お湯の設定温度は40℃。
ビンの内部は外のお湯よりも低めの温度になるので、このくらいがちょうどいい温度でしょう。
ラベルをはがしておいて、お風呂にお湯張りをするタイミングでビンごと沈めておきます。
蓋はしっかり固く締めておきましょうね。
お湯張り開始から40分ほど経過しました。
さて、ビンの中のはちみつはどんな状態でしょうか?
見事に元通り!
この間、様子を見ることもなく、火加減を調整することもなく、放っておくだけの簡単作業です。
温度が上がりすぎることもないので、この方法は本当に簡単でおすすめですよ。
まとめ
結晶した状態だとやっぱり使いづらいですよね。
この方法さえ覚えておいていただければ、冬の寒さも怖くない。
結晶が溶けたら、寒さをしのげる環境に置いておいてもらえるといいでしょう。
おすすめは冷蔵庫の上、と言っていたのですが、最近の冷蔵庫はあんまり熱を出さないみたいですね。
お風呂も布団も毎晩生はちみつと一緒、なんていう生活はいかがでしょうか。