週の半分はミツバチを追いかけている「はちみつ部」の剛です。ミツバチって本当に可愛い奴ですねー。

そんな可愛いミツバチが必死で作る「はちみつ」を、こちらもしっかりと伝えねばならない使命があるので、師匠に教わったことや調べたことをもとに「はちみつを選ぶ時のポイント」を説明したいと思います。

はちみつができる工程を知るべし!

農林水産省のWebサイトに、工程が分かりやすく掲載されていました。
農林水産省:食材まるかじり「愛しのハニー」(2)
これを踏まえて、ポイントをおさえていきましょう!

そのはちみつは完熟か?

花の蜜は水分量が80%近くあり、発酵しやすいために保存に向かない。
ミツバチは食料として保存するために水分を飛ばすのですが、どうやって?

実は、ミツバチは一晩中羽を羽ばたかせて、水分を飛ばすんです。
そして、水分量が20%以下になったところで蓋をしてはちみつを保存します。
この状態を「完熟」といいます。

日が昇るとまた新たに蜜を集め始めるので、完熟状態のはちみつを採集するには、夜明け前後でないといけない!養蜂家の朝は早いのです。

そのはちみつは非加熱か?

はちみつには、酵素やビタミン類などの栄養成分が含まれています。
この酵素やビタミン類は熱に弱く、35℃あたりから破壊され、60℃を超えるとほぼ壊滅。
だからできるだけ熱を加えずにいただきましょう。

ところが、商品化された時点で加熱されていたら、栄養効果は期待できませんね。
実は、流通しているはちみつのほとんどが加熱されたもの

その理由は、完熟に至らない「水っぽいはちみつ」を採集しているからです。

「水っぽいはちみつ」を採集するメリットは以下のようなことがあります。

  • 水分を含む方が重いため、高値で出荷できる
  • 蓋がされていないため、絞りやすい
  • 流れやすいため、ビン詰めしやすい
  • 時間に関係なく採集できる

こういうはちみつだから、加熱して水分を飛ばさないと出荷できないんですね。
(水分量が多いとビンの中で発酵してしまうため)
農林水産省:食材まるかじり「愛しのハニー」(3)

そのはちみつは天然ものか?

はちみつは「ミツバチが花の蜜を集めたもの」のはずですよね?

実は、砂糖水をミツバチに与えてはちみつを生産している業者もいるのです。
花の咲かない越冬時期にそのような食料を与えることはあるのですが、その時期のはちみつは風味が無くて味気ないもの。
これを年間通して出荷するって、世界標準では花蜜由来のもの以外は「はちみつ」とは言えないと思います。
はちみつの国際規格の動向(鈴木 峰夫)

そのはちみつの産地は?

日本国内のはちみつ流通量のうち、「輸入はちみつはなんと約94%

原材料としての「はちみつ」は、輸入される際に必ず80℃以上に加熱されます。
これは残留農薬と抗生物質の除去の為ということです。

商品化されて輸入される場合でも、コンテナで赤道を越える場合には加熱等同等の高温状態になることもあります。

関税がかかったあとでも国産より安い「はちみつ」って、どんな生産方法なんだろう・・・。
農林水産省:養蜂をめぐる情勢(平成30年11月)

国産だから信頼できる?

国産だからと言って、信頼できるものばかりではないのが現実。

信頼できそうな純正」「公正取引」といったネーミングやパッケージも、加熱や輸入原料を禁止しているわけではありませんよ。
見た目などにごまかされないようにしないとなりませんね。

結局、何を基準に選べばいいのか?

結局のところ、パッケージや見た目ではなかなか判断が難しいです。
そこで、以下のようなことを参考にしてみてください。

  • やたら安いものに手を出さない
  • 情報発信している生産者の製品を選ぶ
  • 味わった時に、焦げ臭い風味がしないか・花の風味がするか

売り場で並んでいる状態ではホンモノかどうかの判別は難しい。
ホンモノの生はちみつは、殺菌効果も抗菌効果も美容効果も健康効果も・・・

とりあえず長くなりそうなので、その他の効果はまた別にまとめましょう。